高齢者とのコミュニケーション

高齢者の看護コミュニケーションで最も大切なのは、何といっても年上に対する敬意です。例え口がきけず、耳が遠く、目が見えていなくとも、相手はこちらの事が分かっているもの。
人生の先輩、後輩として関わり合う事が最も大切な事であるといえます。

きっと中には、認知症の方もいるかもしれませんね。相手が家族であるのか何なのかさえも区別がついていない事もあります。
ですが、だからといって相手を卑下するのはとても失礼な事。例え自身の事すら分かっていなくとも、伝えたい意志があるのですから、看護するこちら側はそれをきちんと汲み取り通じ合う必要があるのです。
長い人生を歩んできた先輩方ですから、その生き様は人によって本当に様々です。
ですから、看護を受ける態度も好意的な方もいれば敵意を剥き出しにしている方もいて当然なのです。
「お前なんか嫌いだ!」という高齢者にだって何か理由があるに違いないのです。 いつでも「ありがとう。」と頭を下げてくれる高齢者だって、もしかしたら「そこまでしてくれなくたっていいのに…。」と思っているかもしれません。
看護師はそれを相手の態度や言葉から読み取り、それに応えていく力が必要になってくるといえるでしょう。

一番大事な事は、「あなたがいてとても助かる」という気持ちを表す事だといいます。
つい、自分の親などであっても「もう年なんだから無理しないで」なんて言いがちですが、実はこれが御法度。
確かに加齢が進むにつれて出来ない事も増えてきてしまうのですが、そこで何もさせないようにしてしまうと「どうせ私は役立たずです。」と僻みっぽい性格に陥りやすくなるのだとか。
そうならない為にも、「自分がやるから何もしなくていい!」と座らせておくのではなく、食器を洗ったり洗濯物を畳んだりなど、高齢者が出来る事は何でもいいのでさせる事が必要だといいます。
また、高齢者の存在意義を見出す為にも、話を聞くという事がとても大切です。
5分でもいいですから、相手が話したそうにしている事に耳を傾けてみましょう。戦争時代の話や子供の頃の話をうかがうのもいいようですね。
もしかしたら、自分の知らない歴史の世界について知る事が出来るかもしれません。

“老い”というのは、誰もがいずれ訪れる自然の摂理。だからこそ、その“老い”を受け止めてあげる事が最も大切な事であるのだといえるでしょう。
そうすれば、あなたもきっと高齢者と上手に向き合っていく事が出来るのではないでしょうか?
高齢者の介護といわれると、デイサービスを思い浮かべるかたも多いかと思います。こちらにデイサービスでの仕事が紹介されているので、デイサービスはどんなことをやるのか興味がある方はぜひ読んでみてくださいませ。

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